Case
色がついてる箇所が多くカラフルなほど症状が悪く、磨き残し、出血、排膿、深い歯周ポケット、歯の動揺が見られます。
磨き残し、出血、歯周ポケットの深さ共に数値が下がり、カラフルから良い状態を示すモノトーンに変化したことで歯周組織が改善されたことが解ります。
活発に動くスピロヘーター(らせん菌)や運動性桿菌などの悪玉細菌が多く見られます。
悪玉細菌が激減して活動性も低くなり、日和見菌、善玉細菌が多く占めています。
重度の歯周病の原因となる3菌種(P.g菌・T.d菌・T.f菌)のレッドコンプレックス合計が基準値を大幅に超えていましたが、治療後の合計値が0になり激減して基準値以内に治まりました。同じく基準値を超えていた極悪細菌(F.n菌)も基準値以内まで下がりました。
重度の歯周病に影響があると言われている歯周病極悪3菌種(P.g菌、T.d菌、T.f菌)です。
位相差顕微鏡で確認できるのはT.d菌のみで、P.g菌とT.f菌は非常に小さい桿菌なので顕微鏡では判別できません。
そのためにリアルタイムPCR法による遺伝子診断が必要になります。
リアルタイムPCR法では、どの歯周病菌がどれだけいるかはっきりと数字で示されます。
もともと口臭は少なかったが、細菌が産生する口臭ガスの硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイドの発生が治療後更に減少しました。
この患者様の場合、歯周病治療前の血液検査で糖尿病が発覚し緊急入院となったため歯周病治療だけでここまで改善した訳ではないですが、糖尿病の状態を改善させることで歯周病治療も良い結果に導くことが出来ました。
また、生活習慣等の改善もかなり協力的で患者様の頑張りも大きく関係しています。
今回THPを行った患者様は、当院への受診がきっかけでご自身の全身状態を把握し、生活習慣が大きく変わりました。
悩みであった口臭の改善はもちろん、口の中の爽快感、そして何より
「中垣歯科医院に来て、今までの考え方が大きく変わった。口の中だけでなく全身も健康にしてもらった」と言って頂いたことがとても嬉しかったです。