歯周病治療の症例紹介①
皆さま、こんにちは。大阪府豊中市にある中垣歯科医院です。
今回は、2ヶ月間の歯周病治療によって、口腔内の状態が大きく改善した症例をご紹介します。
【治療前の状態】
初診時の検査では、歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)の深さが3mm未満の箇所が44.7%、4~6mmの箇所が38.6%、7mm以上の箇所が16.7%でした。 歯周ポケットは、深くなるほど歯周病が進行していることを示します。 また、歯周ポケットからの出血(BOP:Bleeding on Probing)は36.8%と高く、歯周病菌の活動が活発な状態でした。 さらに、PCR検査では、歯周病原菌であるPg菌(Porphyromonas gingivalis)が3,603,133、Td菌(Tannerella forsythia)が599,718、Tf菌(Treponema denticola)が271,838と、いずれも高値を示していました。
【治療後の状態】
2ヶ月間の治療後、歯周ポケットの深さは3mm未満が76.3%、4~6mmが16.7%、7mm以上は7%と改善しました。 BOPも2.6%まで減少し、歯茎の炎症が大幅に抑制されました。 PCR検査では、Pg菌が15、Td菌が391、Tf菌が266と、いずれも基準値以下まで減少しました。
【治療内容】
・歯周病の原因となるプラーク(歯垢)や歯石の除去 <歯垢と歯石の違い>
⇒当院が行う菌血症の予防を考慮した安全な歯石とりについて
・殺菌機能水歯周ポケットの洗浄
・正しいブラッシング方法の指導
・マウスピース除菌
・オゾン療法
・食習慣・生活習慣の改善指導
【担当衛生士からの一言】
歯茎が引き締まり、出血もほぼなくなり、口臭も気にならなくなったとのことです。歯周病菌が出血部位から血管内に侵入する菌血症は全身の欠陥と臓器に大きなダメージを与えます。出欠部位がなくなり、悪玉歯周病菌が基準値以内に下がったことは、歯周病で歯を失うリスクが下がっただけでなく、歯周病と関連する全身の病気のリスクがさがったといえます。
【まとめ】
今回の症例では、2ヶ月間の集中的な治療と患者様のセルフケアの努力により、歯周病の改善が見られました。 歯周病は、歯を失うだけでなく、糖尿病や心疾患などの全身疾患にも影響を与える可能性があります。 定期的な歯科検診と適切なセルフケアを継続することで、歯周病を予防し、口腔内の健康を維持しましょう。
何か歯周病のことでお困りがあれば、大阪府豊中市にある中垣歯科医院までお気軽にお問合せください。